ソラマメブログ

NO H8

2009/07/08



ふだん SL をやっていて、知らないうちに妙な格好でスナップショットを
撮られていることは結構あるんですけど
誰かに改めて「撮って!」と頼むことっていうのは、案外ないものです。
で、先日。初めてそんな、写真を撮ってもらうという機会を得ました。
その写真は、今朝オープンしたインワールドのギャラリーFlickr
(一部はウェブサイトでも)公開されてます。
マイケル追悼式を今朝の5時まで見てて、ブルック・シールズの話に
結構うちひしがれたり、しょぼくれたりもしてたんですが、
Man In The Mirror を実行すべく、早速ギャラリーに出かけてきました。
いつもはなるべく人が少ないところを選んで出かけているので
思わずぎょっとしてしまった、ものすごい大盛況。



ここに飾られているのは全て、白い背景を前に、白いTシャツ姿、
口にはダクトテープを貼り、頬にペイントをほどこしたアバターの写真。
ここ最近、海外のブログなどで似たような写真を見た方も
多いんじゃないかと思います。
自分が先月半ばあたりから個人的に参加しているこれは
「NO H8」という、写真を使った抗議活動です。
もしそんな写真見たことないよ、という方がいたら、この2つのサイトを
参考に見てみてください。本家にあたる RL のキャンペーン・サイトと
SL で行なわれている NO H8 SL のサイトです。

NO H8NO H8 SL の写真も掲載されています
NO H8 SL

さて、この NO H8(ノー・ヘイト) とは、直訳すると「だめ、偏見」。
数字の8が入っているのは、この活動がアメリカ、カリフォルニア州の
「州憲法改定案8条に抗議する」ものだから、です。
この、やけに難しそうな名前のナントカ8条というやつは
カリフォルニア州の憲法に「結婚は男女間で行なうもの」という文章を
書き足そうという提案のこと。さらに簡単に言えば、同性婚を憲法で
「認めません」と言ってしまおうじゃないか、というものです。

この問題についてはもうかなりのすったもんだがあったらしく
例えばそのナントカ8条が持ち上がる前には、同カリフォルニアの
最高裁判所で「同性婚を認めないのは、人の権利は平等だと言っている
州の憲法に違反している!」という判決が出ています。
で、その判決に不服としたひとたちが、じゃあ憲法を変えてしまおう、と
こんな提案をしたというわけ。
それに対する抗議活動や、さまざまな著名人からのサポートもむなしく、
2008年11月4日、この8条を憲法に加えるか加えないかの住民投票で
改正案8条は可決されてしまいました。
結果がわずかな差だったこともあり、今年5月にはその住民投票を
有効とするか、無効とするかの裁判があったんですが
そのときも「住民投票は有効」との判決が出ました。

もはや打つ手なし、とも見える状況で、しかし草の根の抗議活動は
続いていて、そのひとつが今回 SL に広がった NO H8 という
写真を使ったキャンペーンです。
NO H8 をはじめたのは、カリフォルニアで活動している写真家、
Adam Bouska と、そのパートナーの Jeff Parshley。
モデルはこのキャンペーンに賛同する(修正案8条に抗議する)
小学生から年配の方まで、一般人も軍事関係者もスポーツ選手もいます。
直接的には、カリフォルニアの同性愛者に関わる問題なんですけど
州を越えてたくさんの人々や著名人、Apple、Googleなどの企業が
賛同しているのは、ナントカ8条が誰かを差別して、
皆に平等に与えられるはずの権利を奪ってしまうものだから、です。

この現実世界の活動が SL に飛び火したのは、先月の半ば。
前にご紹介した Jewnas Brothers 3兄弟のひとり、François が
Flickr に NO H8 スタイルのアバター写真をアップしました。
その写真から、SL で RL の活動を広げようと写真を撮り始めたのが
Trace Osterham で、彼はひとりで350人近くのアバターを撮影し
頬のペイントを描くなどの加工をして、今回、Flickr とインワールド・
ギャラリーで公開してくれることになりました。
自分が Trace に撮って貰った写真もその中に含まれています。

自分は特にカリフォルニアと縁がないものの、アメリカこそが日本に
自由と平等の精神をもたらした国(ということになっているん)だと
教わってきた、ごく一般的な戦後生まれの日本人です。
それこそマイケルの全盛期など、憧れたこともあったものの、
その後のアメリカには失望させられることが多く、もうがっかりする
余地もないだろうと思ってましたが、この話にはかなりがっかり。
何だか 2009年 のいま、自由の国だとか、世界の警察なんて言われる
アメリカで行なわれていることとはとても思えなくて
いやいやそれはないでしょ… と、言いたい気持ちで参加しています。

インワールド・ギャラリーは、およそ3か月ほどの展示を予定している
ということなので、お時間のある方はぜひ足を運んでみてください。
既に Trace による写真撮影は終了していますが、
キャンペーンへの参加は可能です。
ギャラリーにはダクトテープや頬に貼るペイントなど、必要なフリー・
キットが置いてあり、白い背景もポーズも用意されているので
自由に写真を撮ることができます。
もちろん、自分の家やサンドボックスで同じように撮影してもOK。

その際は、見えるところに飾りやマークの付いていない白いTシャツ
(Vネックがベター)を着て、ヘッドショットまたはバストショットを
撮影します。写真の加工ができる方は、
頬のペイントを後から書き込んでもいいかもしれません。
撮った写真は Flickr のNO H8 グループ(閲覧にはログインが必要です)
にアップロード。このグループは François が立ち上げたもので、
500人を超えるSL ユーザー、Adam Bouska も参加しています。

ちなみに、実は写真を撮って貰ったり、Flickr グループにアップロード
するのに自分でスナップショットを撮ったりするのに必要で
白いTシャツとダクトテープを製作しました。
もし参加したいけど「飾りのない白いTシャツなんてないよ」という方が
いればコピーをお分けしますので、遠慮なくご連絡ください。
Flickr やってないけど(わからないけど)参加したいなあ、という方も
ちょろっとお知らせください。


んー、長い。



タグ :NO H8

Posted by BALACLAVA!! の at 21:00│Comments(2)WHATS NEWS
Comment
おぉ、ちゃんと日本語で説明してくれてありがとう!
ギャラリーでも見かけたけどちゃんと挨拶できなくてごめん。
今回はあんまり日本人向けにキャンペーンできなかったけど、これから機会があったらもっと世界中の人を対象にウェブとかセミナーとかできたらいいな、って思ってます。
サポートと、参加ありがとう。

Trace
Posted by Trace at 2009年07月10日 12:36
おー、コメントありがとー。
そうそう、こっちではあまりニュースになっていないから、日本語の解説とかソースが少なくて。どういうものかわからないと参加しづらいよなあ、と思って書いてみた。
こないだのギャラリーは、定員ぎりぎりのとこ入らせてもらったから、ちらっとチェックして写真撮って、すぐ出てしまったんだ。またゆっくり見に行くよー。
ほんとお疲れさま!これからもよろしくねー。
Posted by Uriah at 2009年07月10日 14:19
Your comment will be displayed after accepted.
Type the word above.